本記事は、2024年9月5日(木)に発売された週刊ヤングジャンプ40号に掲載された、キングダム809話の振り返りと感想考察記事となっています。
まだ809話を読んでいない方はネタバレになりますのでご注意を。本記事は、すでに809話を読んだ方向けに執筆しているものとご理解お願いいたします。
「キングダム」前話(808話)のおさらい
809話の内容を振り返る前に、まずは簡単に前話(808話)のおさらいです。以下に、808話の展開をまとめました。
808話のおさらい
- 秦軍は南陽城へ入場。韓の旗を秦の旗と一緒に掲げ、龍安には冠を被せたりと、騰将軍は異例の対応をする
- 次は新鄭攻への侵攻だが、騰将軍より今は待機。時期が来れば侵攻を開始することに。よって、信たちは練兵をすることに(戸籍制度で無理やり作った軍であり、まだ軍としては弱いため)
- 騰将軍は「新鄭攻略のカギは南陽が握っている」と考えているため、南陽城に対して異例の対応を取っていたことが判明
- しかし、そこに咸陽より剛京という役人が到着。彼は騰将軍とは真逆で、暴政をする役人のよう・・・これに対して騰将軍は怒っている様子
以上が808話の簡単な振り返りです。
さらに詳しくは、こちらの「キングダム」808話のネタバレ感想考察【新鄭攻略のカギは南陽!】をどうぞご覧ください。
「キングダム」809話の振り返り【ネタバレ注意】
感想と考察をまとめる前に、まずは振り返りから。809話は、以下の流れで進行していきました。
- 剛京が龍安を処刑するよう指示
- 剛京の見解!彼は優秀な文官であった
- 騰将軍の目線!彼はすでに丞相クラスか?
- すべての判断は咸陽に任せる
剛京が龍安を処刑するよう指示
キングダム809話は、剛京が龍安を斬首すると決定したシーンからスタート。その様子を信や河了貂は汗を流して見守るのに対して、騰将軍やその配下は慣れたような目で見ています。
そして剛京は斬首刑の準備はすでに完了しており、すぐに執行するとのこと。南陽の民は涙を流して待っているのですが、ここで騰将軍より、何の罪で斬首になるのか剛京に説明を求めるのでした。
というのも、龍安は敵国南陽城の城主ではあるが、無血で城を明け渡しているので、秦に対して戦争行為はしていません。だからこそ、何の罪で斬首になるのか問いただしたのでしょう。
剛京の見解!彼は優秀な文官であった
剛京は優秀な文官であることが809話でわかりました。彼が言うには、軍は城を落とすまでが仕事だが、文官は城を落とした後が仕事の始まり。
侵略した側が城を統治するため、必ず侵略者側に恨みを抱いている人物がいる。そして、反乱の拠り所があれば、その反乱の規模はより大きくなるため、始めが肝心なのだと語るのでした。
反乱が起きれば、反乱側にもそれを沈める側にも多大な犠牲が出る。血が流れる。本来流れる必要のなかった血が流れる・・・だから今、反乱の拠り所となり得る龍安の首をはねるというのが剛京の見解だったようです。
騰将軍の目線!彼はすでに丞相クラスか?
剛京の判断は何も間違ってはいなかったのですが、騰将軍はさらにその先を見据えており、龍安の斬首を止めていたようです。
その先の目線とは・・・騰将軍は、これからいよいよ韓王都へと進行することを語ります。そして、そのことは韓王都も理解していること。だからこそ、南陽を見守っていると言うのです。
もし、民からの信頼が厚い龍安を斬首して、秦法で厳しく民を縛り圧政を敷いた場合どうなるか?韓王都は、必ず徹底抗戦の姿勢を見せるでしょう。
だからこそ、龍安を斬首にするのではなく、南陽を秦と韓の人と文化が友好の下に入り交じった理想郷に変えるべきであると騰将軍は言うのでした。
それが叶えば、韓の反発は緩やかになる。そして、南陽がこれからの中華統一の試金石になる。
これはもはや丞相レベルの視野ですが、騰将軍は武力を持って踏みしだいた後は、そこに住まう人間たちの生き方の責任を持つ必要があると考えているようです。
すべての判断は咸陽に任せる
剛京と騰将軍の意見は完全に対立することになりましたが、ここで隆国から疑問と提案が・・・まず疑問ですが、文官と騰将軍の立場はどちらが上なのかという点。
隆国は、どちらが上かは明確には決まっていないため、咸陽に早馬を送って判断を仰ぐのはどうかと提案するのでした。
その提案に対して、剛京と騰将軍は了承。すべての判断は咸陽に任せることとなり、809話は幕を閉じました。
「キングダム」最新809話のネタバレ感想考察【剛京と騰将軍の対立!】
キングダム809話も、いつもどおり見ごたえのある回でしたね。
そんな809話について、以下3つの感想と考察をまとめましたので、どうぞ最後までお付き合いください。
- 剛京が優秀すぎて安心したと言う話
- 信が目指す六大将軍の姿は騰将軍か?
- 剛京と騰将軍の対立を昌平君が予想していた?
剛京が優秀すぎて安心したと言う話
実は、808話を読んだ私の感想は、「剛京は無能の可能性がある?」でした。というのも、昌平君と騰将軍は新鄭も同様に無血開城させるために南陽城を利用しようと考え、剛京という無能を送り込んだと思っていたのです。
詳しくは、こちらの「キングダム809話以降のネタバレ考察」剛京は捕らえられる?南陽城主は騰将軍!をどうぞご覧ください。
しかし、809話で描かれた剛京は無能ではなく、むしろかなり優秀な文官であることが分かりました。さすがに大国「秦」なだけあって、文官のレベルが高いことが分かります。
素直に、剛京を無能の可能性が高い文官と判断した件については謝罪したいと思います(笑)
信が目指す六大将軍の姿は騰将軍か?
六大将軍とは、そもそもどういった存在なのか?ただ中華を暴れまわる6匹の龍?たしかに一世代前は中華を暴れまわる龍という例えでよかったかもしれませんが、今は違うようなことを騰将軍が説明しました。
今の六将には「戦争の責任」があると騰将軍は考えているようで、今までになかった視点です。しかし、妙に納得させられる言葉がそこにはあり、これは信が目指すべき六大将軍の姿なのではないかと感じました。
王騎からは多くのことを学べなかった信。しかし、その矛を受け取り、意志も受け継いで現在は戦っています。
そこに、さらに王騎を支えた騰の姿を見て、信はさらに成長していくのだろうと809話を読んで確信しました。
剛京と騰将軍の対立を昌平君が予想していた?
最終的に、809話ラストでは「咸陽の指示を待つ」ことになった剛京と騰将軍。
しかし、このとき河了貂は、「こういう目線があるから昌平君は蒙武ではなく騰将軍に韓侵攻に行かせた」と発言しており、恐らくこの事態は昌平君の予想していた通りだったと思われます。
であれば、剛京と騰将軍の対立は、騰将軍の意見が尊重されるでしょう。とはいっても、剛京をないがしろにするわけにはいかないので、新しい統治を広めるための第一人者として活躍を期待する旨を伝えると思います。
そうすれば、剛京はないがしろにされず、むしろしっかりと働くと思います。いずれにしても、昌平君はいったい何手先まで読んでいるのでしょうか・・・
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