キングダムで1番活躍するのは当然主人公の信と嬴政ですが、それ以外にも信の同期として活躍する若手将軍が複数います。
その急先鋒といえるのが、王賁と蒙恬の2人です。そして、彼らが初登場して活躍したのが、山陽平定編となります。
その他、山陽平定編では、一応味方ではありつつも一筋縄ではいかない曲者将軍たちも活躍します。
ここでは、そんな山陽平定編の感想と考察をまとめていきましょう。
「キングダム」山陽の戦い!見所と考察
個人的に思う、山陽平定編の見所は以下の4つです。
- 2人の巨人
- 輪虎との戦い
- 廉頗の和睦
- 本格的な侵略に乗り出す秦
それぞれのシーンについて考察と感想をまとめていきましょう。
①2人の巨人
山陽平定編の前哨編として、呂不韋と李牧の対談が描かれるのですが、ここが非常に印象的でした。李牧も呂不韋も形は違えど嬴政と信の夢を妨害する敵で、お互いが「巨人」として描かれていたのが印象的です。
視覚的に大きく描くことにより、いかに彼らが信たちにとって強大な敵な存在なのかを読者にわかりやすくしていて、地味ながら山陽攻略編の名シーンのひとつだと思います。
お互いの思惑が交差するところも印象的で、軍略の戦いとは違う、ある種「汚い」戦いでしたね。李牧がこういう商談めいたことができることも含めて、より敵の強大さを表せていたと思います。
②輪虎との戦い
山陽平定編では、信は廉頗四天王の1人である輪虎を相手取って戦うことになります。この輪虎と信との戦いは、まさに信が古い世代を超えようとする戦いでしたね。
王騎の1番弟子である信と、廉頗の腹心である輪虎は、お互い師の教えとプライドをかけての戦いでした。
多くの面で正反対の2人でしたが、両者ともに師へとかける想いは同じというシチュエーションが何よりもアツかったです。最終的に輪虎は討ち取られることになりますが、以後もたびたび回想に出演しているあたり、信にとっても強敵だったのでしょう。
読者から見ても、最後まで緊張感のある、気の抜けない戦いでしたね。この戦いで信はまた1段階成長したように思えます。
③廉頗の和睦
王騎と並ぶ、まさに伝説の武将として描かれるのが廉頗です。この時点での彼の強さはあまりにも圧倒的で、読者的にも勝ち目はあるのか不安になりました。
結局廉頗に刃は届かず、信が伝えた王騎の最期に思うところがあったのか廉頗は和睦を申し出ます。このときの廉頗の表情が妙に満足気で、彼の感情と『規格外』な雰囲気がよく出ていましたね。
「止めじゃ」の一言で戦を終わらせてしまうあたりも、廉頗という人物の大器を表していて、非常に印象的なシーンだったと思います。廉頗からすれば合理的な判断ではあったようですが、あの状況で合理的な判断ができるあたり、さすがの将軍だと感じました。
④本格的な侵略に乗り出す秦
山陽を奪取したことで、秦軍は本格的に中華統一へ向けて動き出すことができるようになりました。廉頗の言葉から、信は『中華統一』という夢を再度仰ぎます。
しかし一方、中華統一の道は血塗られた路にもなります。当然、嬴政はそのことを承知して覚悟を決めていました。
そしてその第一歩として、秦軍は山陽に東群の設置を宣言します。これは、秦が領土拡大を目指し、引いては中華統一を目論むことを全土に宣言するのと同じです。
まさに後戻りのできない選択といえるでしょう。この時の諸将の表情がカッコよくて、かなり印象に残るシーンでしたね。
「キングダム」山陽平定編まとめ
今回はキングダムにおける山陽平定編の感想と考察についてまとめました。王賁・蒙恬という印象的なキャラの登場や、王騎たち伝説の武将の背中の遠さがよくわかる章だったと思います。
そして信たちは、彼らの背中を追うのではなく、彼らの伝説を塗り替えることを目標とするようになります。すなわち、中華統一を改めて目指すことになるのです。
しかし次の章では、中華統一の路が一体どのようなものなのか、どれだけの反感を買うのか、改めて思い知ることになります。
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